vol.2  20230120
ジャパンタイムズ出版のメールマガジン「THE NIHONGO TIMES」のご購読ありがとうございます。
「THE NIHONGO TIMES」は、日本語教材の新刊やイベントのご案内などをお送りするメールマガジンです。今年も教育現場の方々に役立つ情報をお届けしていきます。
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【1】イベントのお知らせ
【2】近刊案内
【3】『中級日本語カルテット』ユーザーの声
【4】電子図書館のご活用を!
【5】ACTFL 2022 セミナーレポート

【1】イベントのお知らせ
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凡人社オンライン日本語サロン研修会
『東京大学教養学部のアカデミック・ジャパニーズ J-PEAK』
―日本語による論理的思考力・発信力を鍛える総合教科書―

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昨年、 中級編を発売した『J-PEAK』の開発コンセプトや内容構成について、著者より詳しくご紹介します。ぜひお気軽にご参加ください。研修会の詳細は こちら(PDF)からご覧いただけます。

日時:2023年2月18日(土) 10:00~11:30

【2】近刊案内

『初級日本語よみもの げんき多読ブックス』Box 1~Box 4(紙書籍版)
やさしい本をたくさん読んでインプットを増やし、楽しく日本語力を伸ばす方法として注目度が高まっている「多読」。しかし、初級レベルの読み物がまだまだ足りないと言われています。
ジャパンタイムズ出版では、新しい多読教材『げんき多読ブックス』全46冊の紙書籍版を2月に一挙発売! ユーモアあふれる話、こわい話、日本の昔話、日本各地の紹介など、さまざまな読み物が揃っています。
文法や語彙は、初級日本語の定番テキスト『げんき』の学習項目に対応。未習語は英訳付き単語リストで確認できるので、辞書を引く必要がありません。無料の朗読音声で耳からも楽しめます。全ページフルカラー・ふりがな付き。
弊社デジタルストアにて、全冊試し読みができます! ぜひご覧ください。

『4技能でひろがる中級日本語カルテット』
教師用リソース発売決定!
「読む・書く・話す・聞く」の4技能をバランスよく伸ばせると好評の『中級日本語カルテット』シリーズに、この春、2つの教師用リソースが加わります。
(1) 「カルテット 教師用ガイド」
『カルテット1・2』の全12課分について、授業の効果的な進め方などを課ごとに詳しくご紹介します。紙書籍版と電子書籍版で発行予定。
(2) 「カルテット 教師用リソースパック」
課ごとの小テストや漢字練習シート、第1課~第6課の「読み物」総ルビ版などが、印刷してそのまま学習者に配布可能なPDFデータで収録されています。先生方の準備の負担を軽減し、よりよい授業づくりにご活用いただけます。デジタルダウンロード教材として発売予定。

【3】『中級日本語カルテット』ユーザーの声
  『中級日本語カルテット』ってどう? 実際に使用されている2つの大学の先生にお聞きしました。
◆浜田 朱美先生・三輪 聖先生(テュービンゲン大学・ドイツ) ※「浜」は正しくは旧字体
<コース情報> 日本学を主専攻とする二年生対象の週90分 x5コマのコース。
『中級日本語カルテット』を使うことにした理由を教えてください
 4技能を扱う中級のテキストで、英語の説明もあり、読解の題材が時代に合っていると思いました。
使う際に工夫していることはありますか?
 読み物は、ワークブックにある読み物の確認問題を使って、質問の意味を正確に理解できるようにし、答え方にも気を配るように促しています。

 読み物に出てくる文法には、『初級日本語 げんき』で既習の項目もあるので、自分で確認するように促しています。テキスト1巻末の初級文法チェックも取り入れています。初級で別々に学習したものを改めてテーマ別に復習することで、学生にも新たな気づきが生まれます。
 会話のロールプレイ活動では、発話を振り返り、会話の流れや表現をメタ的に分析できるようにしています。モデル会話を聞いた後も、自分の発話との違いに気づくような問いかけをしています。教科書にはこのようなタスクはないのですが、毎回問いかけをすることで振り返る習慣がつけばと思っています。
この教材の気に入っているところは?
 単語リストと漢字リストが別冊にまとまっているのが、とても使いやすいです。学生も勉強しやすいと言っています。また、いくつかの語彙に例文がついているのが良く、使用場面がよくわからない場合に役に立っているようです。ただ、漢字・語彙の練習問題がないため、自作の教材を作って学生に配付しています。

  また、読み物にバリエーションがある点がいいと思います。横書き・縦書きの両方があるのも学生にとっていい練習になります。

 できれば、ロールプレイの設定がほとんど日本での生活場面なので、海外で日本語を使用する場面など、多様な設定になっているといいと思います。海外で学ぶ学生も取り組みやすいでしょうし、モチベーションも上がると思います。

◆平 憲子先生(ノースウェスタン大学・アメリカ)
<コース情報> レベル3(三年)対象の、週 50分 x 4コマのコース。アジア言語文化、コンピューター・サイエンス、脳神経科学、社会学、環境科学、映画学、ジャーナリズムなどさまざまな学科の学生が学んでいる。
『中級日本語カルテット』を使うことにした理由を教えてください
 題材が新しく、ディスカッションで学生の発言を引き出すのにちょうどいいと考えたからです。また、テキスト2の読み物が生教材で、ジャンルが多様であることや、聴解に会話の聞き取りだけでなく、発表などの長い発話の聞き取りがあることも選んだ理由の一つです。

使う際に工夫していることはありますか?
 読み物や聴解2を、読解・聴解スキル上達のためだけでなく、ディスカッションの題材として使い、ディスカッションを通して新出語彙や文型の定着を図っています。
 また、聴解を課題として提出させているのですが、テキスト巻末のスクリプトと解答を見て答える学生もいるため、問題を多少作り変えています。
 その他、単語や漢字は非漢字圏の学生に負担がかかりすぎないよう、別冊の「覚える単語と例文」にあるもののみ覚えさせています。漢字は読みと意味の理解を中心にし、書くことに関しては、文字入力の際に正しい漢字が選択できることを目標にしています。

この教材の気に入っているところは?
 一番気に入っている点は、テキスト1・2を通して身につけられる語彙が、実用的なところです。身近な社会問題について話したり、社会問題を扱った新聞記事を読むときに使えるものが多く、上級コースへのとても良い準備になります。
 テキスト巻末の「ブラッシュアップ」も大変便利です。特にテキスト1巻末に初級文法でつまずきやすい項目がまとめられ、ワークブック1に復習問題がある点が気に入っています。
 教師の準備という点では、単語リスト・漢字リストが別冊にまとめられ、改めて作成する必要がないのがいいですね。オンラインリソースも揃っていて、指導用リソースにあるエクセル表も大変助かっています。


【4】電子図書館のご活用を!
 国内外の大学図書館や公共図書館でも取り扱いが増えている電子書籍。利用者のメリットは、図書館に足を運ぶことなく、読みたい本を検索でき、試読も可能で、そのまま一定期間の閲覧ができる点です。もちろん図書館窓口への返却の手間もありません。
 利用者は、各電子図書館サイトにログインし、読みたい本を閲覧します。各書籍には同時に読める人数(同時閲覧アカウント数)が設定されているので、他の利用者で埋まっていることもありますが、図書館の本棚をオンラインで共有しているイメージで、閲覧中の人が終了すれば、すぐに次の人が読むことができます。

 ジャパンタイムズ出版の日本語教材電子書籍版も、国内外の大学図書館などで広く蔵書されています。
この度発売した日本語教材『 げんき多読ブックスVol.1 (24冊)』『 げんき多読ブックスVol.2(22冊)』の電子書籍版も、図書館や教室の本棚から1冊ずつ貸りて読むように、各書籍に設定されたアクセス数を上限として学生の皆さんに同時に閲覧いただけます。例えば『げんき多読ブックスVol.1(24冊)』を同時閲覧アカウント3で蔵書している場合は、同時に最大で72人まで読むことが可能です(ただし各タイトルは同時に3人まで)。
 ご利用の図書館に蔵書されていない場合、ぜひリクエストをお願いします。
◆導入実績国:アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、中国、台湾、シンガポール、オーストラリアなど 
※詳しくは上記取扱先へお問い合わせください。

・・海外の図書館電子書籍事情・・
加納 弘達 様(Kinokuniya Book Stores of America Co. Ltd.) 

 紀伊國屋書店の海外営業所では、大学や学校といった海外の日本研究・日本語教育機関に資料や教材をご提供しております。以前は日本の電子資料は他国と比較して少なく、「日本研究の学生が必要な資料をすぐに見つけられず、近隣分野の中国・韓国研究に流れていってしまう」といった嘆きの声も聞こえていました。しかし、パンデミックで学生の行動が変化し、それにともなって日本の電子資料の数が急速に伸びてきました。日本語教育の現場においても、最近は電子教材への注目が高まっています。
 電子書籍の『げんき多読ブックス』は、時と場所を選ばず学習者が次々に日本語書籍を読み進めることのできる大変効果的な教材です。ぜひ広くご活用いただけますと幸いです。

【5】ACTFL 2022 セミナーレポート

 2022年11月18日から3日間の日程で、ACTFL (American Council on the Teaching of Foreign Languages) Convention & Expo がボストンで開かれました。パンデミックの発生後、3年ぶりの対面での開催でしたが、さまざまな語学関係者が集まり、Exhibit Hall もたくさんの先生方でにぎわっていました。
 会期中に、ジャパンタイムズ出版では「A Look at New TADOKU: GENKI Japanese Readers」と題し、『げんき多読ブックス』のご紹介をいたしました。説明ビデオでは、著者の坂野永理先生から、「適切なレベルのものを、ある程度の速さで、たくさん読むことで、外国語で本を読む楽しみが広がり、モチベーションが継続されていく」という多読の効果についてお話しいただきました。

 同じく著者の坂井美恵子先生からは、『げんき多読ブックス』がどのような基準で作成されているのか、どのような構成になっているのかなど、具体的な内容についてご説明いただきました。約60名の先生方にご参加いただき、改めて先生方の教材への関心の高さを知ることができました。
 今回ACTFLが開催されたボストンは、歴史ある港町です。ちょうどサンクスギビングデーの直前で、古い建物の続くにぎやかな通りは、たくさんの観光客であふれていました。次の学会でも、多くの先生方にお会いできるのを楽しみにしております。

2023年を迎えました。皆さんの今年の抱負は何ですか?「今年こそ○○する」と「こそ」を付けてしまうことも多いと思いますが、これまでとは違う新しい抱負を立てて取り組んでみるのも楽しいかもしれません。今年の干支はウサギなので、飛躍の年にしましょう!
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THE NIHONGO TIMES 第2号 
2023年1月20日発行
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