『世界』メールマガジン/2017年9月号【特集:報道と権力】
2017/08/08 (Tue) 11:00
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■■ 『世界』メールマガジン/2017年9月号
■■ vol.#0027
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■『世界』2017年9月号(第899号)好評発売中
2017年8月8日発行
定価(本体850円+税)
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▼本号の目次
特集/世界の潮/注目記事/連載/グラビア/編集後記/
『世界』から生まれた本
┏━━━┓
┃ 特集 ┃報道と権力
┗━━━╋…────────────────────────────────
〈イズムの自己革新〉
ジャーナリズムと市民社会の再接続――「イズム」はいつも居場所を求めて旅に出る
花田達朗(早稲田大学)
〈対談〉
プロフェッションとしてのジャーナリストへ――ジャーナリズムの本義に立ち戻るための挑戦
渡辺周(ワセダクロニクル)×別府三奈子(法政大学)
〈「くらし」の目線から〉
虐げられる人々のために――ジャーナリズムは社会問題にどう向き合うか
原昌平(読売新聞)
〈権力を追い詰める〉
トランプVS.メディア――活性化するアメリカのジャーナリズム
立岩陽一郎(アイアジア編集長)
〈くり返す変節〉
新聞は歴史に何を学んだのか――国連特別報告とリットン報告
上丸洋一(朝日新聞)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇世界の潮
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇“蓮舫氏の「二重国籍問題」”から浮かぶもの――「戸籍」の現在と日本人
井戸まさえ
◇大崎事件再審開始決定――心理学鑑定の衝撃と即時抗告の問題性
菅野良司
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆注目記事
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〈分析〉
安倍政権を揺さぶった東京都議選
北野和希 (ジャーナリスト)
〈狂った距離感〉
政治の道具と化す警察――安倍一強時代の「秩序感覚」
川邊克朗 (ジャーナリスト)
〈絶対悪と対峙する国際社会〉
核兵器禁止条約と日米核同盟――核廃絶という「倫理的な闘い」にどう向き合うか
太田昌克(共同通信)
〈決断のシステム〉
脱原発! フランスでも
赤木昭夫(元慶應義塾大学教授)
〈対談〉
吉田調書を超えて 第2回 原発事故と自衛隊(上)
七沢潔(NHK)×中村勝美(元陸上自衛隊研究本部特殊武器研究室長)
〈画期的実証研究〉
死刑に犯罪の抑止効果はない
デイビッド・T.ジョンソン(ハワイ大学)、訳=田鎖麻衣子
〈解説〉
上訴取り下げと再審請求――七月一三日の死刑執行をめぐって
田鎖麻衣子 (弁護士)
〈ハビタット3から考える〉
都市への権利――SDGsの示す「誰も置き去りにしない」世界のために
岡部明子(東京大学)
〈「形骸化」の過程〉
「電力」との闘い――環境アセスメント法二〇年(上)
杉本裕明(ジャーナリスト)
〈緊急インタビュー〉
継続する空爆、蔓延するコレラ――いま、イエメンで起きていること
村田慎二郎(国境なき医師団)
〈ルポ〉
サハリン・シベリアで生きぬいた日本人――一時帰国の道を拓いた小川〓(エイ)一と仲間たち
石村博子(ノンフィクションライター)
〈インタビュー〉
詠む遊び、読む遊び――投句への誘い
池田澄子(俳人)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●連載
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●日没【第4回】
桐野夏生(作家)
●海の底から【第10回】
金石範(作家)
●【新連載】それぞれの出ウチナー記 海を越えるアイデンティティー
第一話――自由民権運動からハワイへ
三山喬(ジャーナリスト)
●【新連載】小説 アパレル興亡 第1回
黒木亮(作家)
●【短期集中連載】
「文一道」でゆく――憲法大臣・金森徳次郎の議会答弁(下)
桐山桂一(東京新聞)
●片山善博の「日本を診る」【第94回】
安倍政権に起死回生の秘策はあるか
片山善博(早稲田大学)
●脳力のレッスン【185】特別篇
ひとはなぜ戦争をするのか――そして、日本の今
寺島実郎
●日本軍「慰安婦」問題解決運動史――ポストコロニアルな正義のための責任の伝承【第7回】
李娜榮(韓国・中央大学)、訳=梁澄子
●中国新建築文化論【第5回】
政治的ミニマリズム――アイウェイウェイの建築作品
市川紘司(東京藝術大学)
●イングリッシュ・レッスン――お試し難民流英語学習伝【15】――QWERTY
中村和恵(明治大学)
●メディア批評【第117回】
神保太郎(ジャーナリスト)
●沖縄(シマ)という窓――グアムに脱植民地化へのうねりを見る
親川志奈子(オキスタ107共同代表)
●世界論壇月評
朱建栄・竹田いさみ・吉田文彦・石郷岡建
●ドキュメント激動の南北朝鮮(241)
編集部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○グラビア
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○グラビア――公募作品159
ジャシム一家――ある在日ムスリム移民家族の日々
田川基成(写真家)
○A SHOT OF THE WORLD
○表紙の言葉
鈴木邦弘(写真家)
○表紙写真= 鈴木邦弘 デザイン= 赤崎正一+ 佐野裕哉
○グラビアについて(公募規定)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◇編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
七月上旬に九州北部を襲った記録的豪雨は甚大な被害をもたらした。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に
心よりのお見舞いを申し上げます。
世界気象機関(WMO)は、今年三月の時点で、観測史上最も暑い
年になった二〇一六年の影響は今年も続き、熱波や大雨などの異常気
象が多発する恐れがあると発表していた。温室効果ガス濃度や海水面
温度の上昇など地球温暖化の進行がやまないのが原因だとのことだ。
単なる「気温の上昇」だけではない、「気象の極端化」が明らかになっ
てきている。その表れか日本では豪雨災害が多発、林業の衰退による
山地斜面の荒廃が土砂災害をさらに起こりやすくしている。九州の被
災地のむき出しの山肌は、かさぶたがはがれたようで痛々しい。
海外でも、驚愕すべき現象が次々と起こっている。六月下旬にアメ
リカ南西部を記録的熱波が襲い(アリゾナ州フェニックスでは四八℃)、
一部の空港で暑すぎて飛行機が飛び立てず、キャンセルが相次いだと
いう。空気は温度が上昇すると膨張し、密度が低くなるため、離陸時
に必要な空気抵抗やエンジンの推進力が低下、飛行機は重量を軽くす
るか離陸速度を上げて対応しなければならなくなる。
単純な物理現象により飛行機が飛べない事態。温暖化はもはやティッ
ピング・ポイントを超えたのではないかと思えるほどだ。アメリカの
IT長者らが熱を上げる「地球工学」による小手先の解決方法など全
く無理であることがよくわかる。
一方南極では、「ラーセンC」と呼ばれる棚氷の亀裂の拡大が近年加
速していたが、七月一〇日頃ついに南極から分離、総重量一兆トンと
いう観測史上最大級の氷山が誕生した。この現象も地球環境の変化を
表しているのだろう。
さて、このような話を紹介したのは、小社から夏の終わりに、『ショッ
ク・ドクトリン』で世界を驚愕させたカナダ人ジャーナリスト、ナオ
ミ・クラインによる『これがすべてを変える―資本主義 VS. 気候変動』
が刊行されるからだ。著者はこの本で、温暖化・気候変動の根本原因
は成長神話にがんじがらめになった資本主義のシステムにこそあり、
解決するためには現行の経済システムとそれを支えるイデオロギーを
根底から変えなければならない、という力強いメッセージを発し、そ
の具体的戦略も示している。ぜひご期待いただきたい。
今年の二月、ナオミ・クラインはアメリカの調査報道サイト「Inter-
cept」にシニア特派員として加わった。二〇一四年にグレン・グリー
ンウォルドとジェレミー・スケイヒルが中心となって設立した独立系
のメディアである。トランプ大統領の登場以後、アメリカではメイン
ストリーム・メディアの対決姿勢が支持され息を吹き返した感がある
が、独立系メディアはすでに大きな信頼を獲得し、民主主義を支える
インフラとなっている。
特に〇八年の金融危機以降、世界的に現れてきたのが、調査報道ジャ
ーナリズムをネット上で非営利の財源モデルで展開していく戦略であ
る(今号、花田氏)。
日本では、企業メディアの調査報道が腰砕けになる中、二月に新し
い調査報道団体「ワセダ・クロニクル」が立ち上がり(今号、別府・
渡辺対談)、第一弾の「買われた記事」が早くも注目を集めている。新
たな試みに挑むジャーナリストたちがこれからどのような成果を出し、
企業メディアにも影響を与えるか、注目したい。
清宮美稚子(本誌編集長)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
~~『世界』から生まれた本~~
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎海をわたる手紙 ノンフィクションの「身の内」
澤地久枝・ドウス昌代
定価(本体1700円+税)
http://iwnm.jp/022234
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登録情報の編集・解除は,こちらよりお願いいたします.
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定価(本体850円+税)
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特集/世界の潮/注目記事/連載/グラビア/編集後記/
『世界』から生まれた本
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┃ 特集 ┃報道と権力
┗━━━╋…────────────────────────────────
〈イズムの自己革新〉
ジャーナリズムと市民社会の再接続――「イズム」はいつも居場所を求めて旅に出る
花田達朗(早稲田大学)
〈対談〉
プロフェッションとしてのジャーナリストへ――ジャーナリズムの本義に立ち戻るための挑戦
渡辺周(ワセダクロニクル)×別府三奈子(法政大学)
〈「くらし」の目線から〉
虐げられる人々のために――ジャーナリズムは社会問題にどう向き合うか
原昌平(読売新聞)
〈権力を追い詰める〉
トランプVS.メディア――活性化するアメリカのジャーナリズム
立岩陽一郎(アイアジア編集長)
〈くり返す変節〉
新聞は歴史に何を学んだのか――国連特別報告とリットン報告
上丸洋一(朝日新聞)
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◇世界の潮
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◇“蓮舫氏の「二重国籍問題」”から浮かぶもの――「戸籍」の現在と日本人
井戸まさえ
◇大崎事件再審開始決定――心理学鑑定の衝撃と即時抗告の問題性
菅野良司
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◆注目記事
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〈分析〉
安倍政権を揺さぶった東京都議選
北野和希 (ジャーナリスト)
〈狂った距離感〉
政治の道具と化す警察――安倍一強時代の「秩序感覚」
川邊克朗 (ジャーナリスト)
〈絶対悪と対峙する国際社会〉
核兵器禁止条約と日米核同盟――核廃絶という「倫理的な闘い」にどう向き合うか
太田昌克(共同通信)
〈決断のシステム〉
脱原発! フランスでも
赤木昭夫(元慶應義塾大学教授)
〈対談〉
吉田調書を超えて 第2回 原発事故と自衛隊(上)
七沢潔(NHK)×中村勝美(元陸上自衛隊研究本部特殊武器研究室長)
〈画期的実証研究〉
死刑に犯罪の抑止効果はない
デイビッド・T.ジョンソン(ハワイ大学)、訳=田鎖麻衣子
〈解説〉
上訴取り下げと再審請求――七月一三日の死刑執行をめぐって
田鎖麻衣子 (弁護士)
〈ハビタット3から考える〉
都市への権利――SDGsの示す「誰も置き去りにしない」世界のために
岡部明子(東京大学)
〈「形骸化」の過程〉
「電力」との闘い――環境アセスメント法二〇年(上)
杉本裕明(ジャーナリスト)
〈緊急インタビュー〉
継続する空爆、蔓延するコレラ――いま、イエメンで起きていること
村田慎二郎(国境なき医師団)
〈ルポ〉
サハリン・シベリアで生きぬいた日本人――一時帰国の道を拓いた小川〓(エイ)一と仲間たち
石村博子(ノンフィクションライター)
〈インタビュー〉
詠む遊び、読む遊び――投句への誘い
池田澄子(俳人)
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●連載
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●日没【第4回】
桐野夏生(作家)
●海の底から【第10回】
金石範(作家)
●【新連載】それぞれの出ウチナー記 海を越えるアイデンティティー
第一話――自由民権運動からハワイへ
三山喬(ジャーナリスト)
●【新連載】小説 アパレル興亡 第1回
黒木亮(作家)
●【短期集中連載】
「文一道」でゆく――憲法大臣・金森徳次郎の議会答弁(下)
桐山桂一(東京新聞)
●片山善博の「日本を診る」【第94回】
安倍政権に起死回生の秘策はあるか
片山善博(早稲田大学)
●脳力のレッスン【185】特別篇
ひとはなぜ戦争をするのか――そして、日本の今
寺島実郎
●日本軍「慰安婦」問題解決運動史――ポストコロニアルな正義のための責任の伝承【第7回】
李娜榮(韓国・中央大学)、訳=梁澄子
●中国新建築文化論【第5回】
政治的ミニマリズム――アイウェイウェイの建築作品
市川紘司(東京藝術大学)
●イングリッシュ・レッスン――お試し難民流英語学習伝【15】――QWERTY
中村和恵(明治大学)
●メディア批評【第117回】
神保太郎(ジャーナリスト)
●沖縄(シマ)という窓――グアムに脱植民地化へのうねりを見る
親川志奈子(オキスタ107共同代表)
●世界論壇月評
朱建栄・竹田いさみ・吉田文彦・石郷岡建
●ドキュメント激動の南北朝鮮(241)
編集部
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○グラビア
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○グラビア――公募作品159
ジャシム一家――ある在日ムスリム移民家族の日々
田川基成(写真家)
○A SHOT OF THE WORLD
○表紙の言葉
鈴木邦弘(写真家)
○表紙写真= 鈴木邦弘 デザイン= 赤崎正一+ 佐野裕哉
○グラビアについて(公募規定)
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◇編集後記
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七月上旬に九州北部を襲った記録的豪雨は甚大な被害をもたらした。
亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された方々に
心よりのお見舞いを申し上げます。
世界気象機関(WMO)は、今年三月の時点で、観測史上最も暑い
年になった二〇一六年の影響は今年も続き、熱波や大雨などの異常気
象が多発する恐れがあると発表していた。温室効果ガス濃度や海水面
温度の上昇など地球温暖化の進行がやまないのが原因だとのことだ。
単なる「気温の上昇」だけではない、「気象の極端化」が明らかになっ
てきている。その表れか日本では豪雨災害が多発、林業の衰退による
山地斜面の荒廃が土砂災害をさらに起こりやすくしている。九州の被
災地のむき出しの山肌は、かさぶたがはがれたようで痛々しい。
海外でも、驚愕すべき現象が次々と起こっている。六月下旬にアメ
リカ南西部を記録的熱波が襲い(アリゾナ州フェニックスでは四八℃)、
一部の空港で暑すぎて飛行機が飛び立てず、キャンセルが相次いだと
いう。空気は温度が上昇すると膨張し、密度が低くなるため、離陸時
に必要な空気抵抗やエンジンの推進力が低下、飛行機は重量を軽くす
るか離陸速度を上げて対応しなければならなくなる。
単純な物理現象により飛行機が飛べない事態。温暖化はもはやティッ
ピング・ポイントを超えたのではないかと思えるほどだ。アメリカの
IT長者らが熱を上げる「地球工学」による小手先の解決方法など全
く無理であることがよくわかる。
一方南極では、「ラーセンC」と呼ばれる棚氷の亀裂の拡大が近年加
速していたが、七月一〇日頃ついに南極から分離、総重量一兆トンと
いう観測史上最大級の氷山が誕生した。この現象も地球環境の変化を
表しているのだろう。
さて、このような話を紹介したのは、小社から夏の終わりに、『ショッ
ク・ドクトリン』で世界を驚愕させたカナダ人ジャーナリスト、ナオ
ミ・クラインによる『これがすべてを変える―資本主義 VS. 気候変動』
が刊行されるからだ。著者はこの本で、温暖化・気候変動の根本原因
は成長神話にがんじがらめになった資本主義のシステムにこそあり、
解決するためには現行の経済システムとそれを支えるイデオロギーを
根底から変えなければならない、という力強いメッセージを発し、そ
の具体的戦略も示している。ぜひご期待いただきたい。
今年の二月、ナオミ・クラインはアメリカの調査報道サイト「Inter-
cept」にシニア特派員として加わった。二〇一四年にグレン・グリー
ンウォルドとジェレミー・スケイヒルが中心となって設立した独立系
のメディアである。トランプ大統領の登場以後、アメリカではメイン
ストリーム・メディアの対決姿勢が支持され息を吹き返した感がある
が、独立系メディアはすでに大きな信頼を獲得し、民主主義を支える
インフラとなっている。
特に〇八年の金融危機以降、世界的に現れてきたのが、調査報道ジャ
ーナリズムをネット上で非営利の財源モデルで展開していく戦略であ
る(今号、花田氏)。
日本では、企業メディアの調査報道が腰砕けになる中、二月に新し
い調査報道団体「ワセダ・クロニクル」が立ち上がり(今号、別府・
渡辺対談)、第一弾の「買われた記事」が早くも注目を集めている。新
たな試みに挑むジャーナリストたちがこれからどのような成果を出し、
企業メディアにも影響を与えるか、注目したい。
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